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2024.04.15

健康診断結果の見方 ~血液一般編~


春の訪れとともに、新たな気持ちでスタートを切った方も多いのではないでしょうか。
この季節は、多くの方が健康診断を受ける季節でもあります。健康診断は、普段感じることのない体の変化や疾患の早期発見に役立ち、私たちの健康を守る重要な手段です。しかし、診断結果が出た後、何をどうすれば良いのか分からずに結果を放置してしまうことは決して珍しくありません。
この連載では、「健康診断結果の見方」をテーマに、診断結果が示す体のサインをどのように理解し、どのように対処すればよいかを解説していきます。第1回目は、「血液一般編」と題して、血液検査の基本的な4項目に焦点を当てます。
この連載を通じて、ご自身の健康維持にお役立てください。

赤血球数

項目の解説 赤血球は酸素を肺から体の他の部位に運ぶ役割を持っています。
高値の場合 二次性多血症(例: 高地での生活、慢性肺疾患)、脱水。
低値の場合 貧血(鉄欠乏、ビタミンB12欠乏、葉酸欠乏)、慢性疾患、出血。

血色素量(ヘモグロビン)

項目の解説 血色素は赤血球に含まれ、酸素の運搬を助けるための主要なタンパク質です。
高値の場合 多血症、脱水。
低値の場合 貧血(鉄欠乏、ビタミン欠乏、慢性疾患)、出血。

白血球数

項目の解説 白血球は免疫系の一部として、体を感染症や外部からの侵入者から守る役割を果たします。
高値の場合 急性感染症、炎症性疾患、アレルギー反応、組織損傷、白血病など。
低値の場合 骨髄抑制、慢性的な疲労感、重大な感染症、自己免疫疾患、ビタミンB12や葉酸の欠乏。

ヘマトクリット値

項目の解説 赤血球が血液全体のどのくらいの割合を占めているかを示します。貧血の診断に利用される重要な指標です。
高値の場合 脱水、二次性多血症(例: 長期の低酸素状態)。
低値の場合 貧血(鉄欠乏、慢性疾患)、大量出血。

各検査項目は、病気の有無や重症度を判断する指標の一つです。高値や低値を示す場合はそれらの原因を特定することが重要です。また、1つの検査結果だけを見て判断するのではなく、結果を総合的に見て判断する必要があります。