2023.09.01
水分補給のポイント -後編ー
健康は365日のつみかさね
栄養科より
2023年の夏を乗り切る
前編では人間の身体の水分量とその重要性を紹介しました。後編では、水分補給の方法と注意点について紹介します。
水分補給の落とし穴
コーヒーは水分摂取量として数えないで!
コーヒーに含まれるカフェインの利尿作用によって、水分が尿として排泄されてしまいます。
お酒を飲むときは余分に水分補給を!
お酒にも強い利尿作用があります。ビールを1L飲んだら1.1Lの水分を失ってしまうという研究結果もあります。
体が水分を吸収できる1回の量は、200~250mL
水分を一気に飲んでも、尿として排出されてしまうだけです。こまめに水分を取ることが大切です。
就寝前・起床時の水分補給で心筋梗塞や脳卒中を予防する
睡眠中は活動量が減っているため、血管の中の血液が固まりやすくなり心筋梗塞や脳梗塞のリスクが高まります。
水分を食べる?
水分は食べ物からも摂取できます。特に、野菜や果物には水分がたくさん含まれています。
水分量の多い野菜と果物TOP3は以下の通りです。
身体が一度に吸収できる水分量は200ml~250ml
脱水を予防するためには、”こまめな水分補給”を行うことが大切です。先程もお伝えしましたが、身体が一度に吸収できる水分量は200ml~250mlです。一度にたくさんの水分補給を行っても尿として排泄されてしまいます。年齢や体重によって若干の差はありますが、一般的に1日あたり1,200ml程度の水分を摂ることが望ましいと考えられます。
コップ1杯を200mlとすると『6杯』となり、多く感じるかもしれませんが、下記の図のように水を飲むタイミングを習慣づけると良いでしょう。
特に就寝前と起床時は、睡眠により長時間水分を摂らない状態が続くので、忘れずに摂るようにしましょう。
※心臓や腎臓に疾患のある方は、水分制限が必要な場合があります。心当たりのある方は、かかりつけ医に相談して下さい。
暑い季節には、こまめな水分補給が熱中症予防の鍵です。体内の水分は私たちの健康と日常生活に欠かせない要素であり、適切な水分バランスを保つことが重要です。軽度の水分不足からも熱中症のリスクは始まることを忘れず、積極的に水分を摂る習慣を身につけましょう。健康で快適な夏を過ごすために、水分補給を怠らないよう心がけましょう。
前編はこちら:水分補給のポイント ~前編~
診察時間外や夜間などに熱中症の症状がある場合は、救急要請をするか当院へご相談ください。