頻尿

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頻尿

 頻尿とは、通常よりも頻繁にトイレに行く状態を指します。一般的には、『日中に8回以上、夜間に1回以上の頻度でトイレに行くこと』が頻尿とされています。頻尿の悩みとしては、外出時や仕事中などでのトイレの頻繁な必要性による生活の制約や、睡眠の妨げといった影響が挙げられます。ただし、水分の摂取量や緊張など日常生活の影響も受けますので、すべてが病気というわけではありません。症状が続くような場合は、泌尿器科にご相談ください。

頻尿が起こる原因

頻尿の原因は様々で、加齢や生活習慣、疾患などが影響を与えます。加齢による筋肉の衰えや膀胱の容量の低下、尿路感染症、過度のカフェイン摂取、ストレスなどが頻尿を引き起こす要因となることがあります。また、妊娠中や更年期の女性、前立腺の問題を抱える男性も頻尿のリスクが高まることがあります。

 
  • 膀胱の過活動
    膀胱は収縮して尿を排出する際に筋肉が収縮する必要がありますが、一部の人では膀胱が異常な過活動を示すことがあります。これにより、正常な尿の貯留が難しくなり、膀胱の収縮が頻繁に生じて頻尿が引き起こされます。
  • 尿路感染症
    尿道や膀胱の感染症が起きると、尿道や膀胱の炎症が尿を刺激し、頻尿を引き起こすことがあります。炎症による違和感や痛みも頻尿の原因となることがあります。
  • 膀胱容量の低下
    加齢や一部の疾患によって膀胱の容量が低下することがあります。膀胱が早く満たされるため、頻繁にトイレに行く必要が生じ、頻尿が発生します。
  • 神経の異常
    膀胱の収縮や弛緩は神経の調節によって行われます。神経の異常や損傷が膀胱の正常な機能を乱し、頻尿を引き起こすことがあります。
  • 基礎疾患の影響
    糖尿病や腎臓病、心臓病などの影響を受けて尿の量が増加します。これにより、多尿(頻尿)が生じることがあります。
  • 薬の副作用
    一部の薬は利尿作用を持ち、体内の水分や塩分の排出を促進することがあります。これにより、膀胱が刺激されて頻尿が生じることがあります。

頻尿で疑われる病気

尿路感染症 腹部痛や恥骨周辺の痛み、尿が鮮明な色を帯びることがあります。尿がにおいを放つこともある。頻尿や尿意切迫感が強く、排尿時に痛みを感じることがあります。発熱や下痢など全身症状も現れることがあります。
糖尿病 頻尿だけでなく、多飲や喉の渇きが強いことがあります。体重の急激な減少、食欲増加、疲労感、視力の変化なども現れることがあります。
膀胱過活動症 膀胱の異常な収縮により、尿意切迫感や腹痛が生じます。頻尿が主な症状であり、夜間も頻繁に起きることがあります。尿漏れや切迫性尿失禁も発生する場合があります。
前立腺肥大症 主に男性に見られる疾患で、尿の流れが弱まったり、停滞したりすることがあります。頻尿や夜間の頻尿が現れます。排尿が遅くなる、尿を我慢しにくい、尿の勢いが弱いなども症状として挙げられます。
膀胱がん 尿や血が混じった尿が現れることがあります。頻尿や尿意切迫感も見られます。腰痛や骨の痛み、体重減少も進行した場合に症状として現れることがあります。

これらの病気は、頻尿と共に現れる症状や特徴があります。しかし、個人差や病気の進行状況によっても異なる場合があります。頻尿やそれに伴う症状が継続する場合は、早めに医師の診察を受けることが重要です。

次のような場合は早めに受診をしましょう

  • 生活に支障がある、睡眠が妨げられているような場合
  • 頻尿が突然増加した場合や急に頻尿が現れた場合
  • 尿に血が混じる(血尿)など、異常な尿の色や状態がある場合
  • 頻尿とともに排尿時に痛みや不快感を感じる場合
  • 頻尿だけでなく体重減少、疲労感、食欲不振、発熱、めまいなど他の症状がある場合
  • 便の形状や色に異常がある場合

診療科のご案内

頻尿のことでお悩みの場合は泌尿器科までご相談ください。