血便

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血便

 血便は、便中に血液が混ざる症状であり、その原因はさまざまです。明るい赤色の血液が混じる場合(鮮血便)は、直腸や肛門付近の出血が考えられます。一方、便が暗い赤色や黒っぽい色を帯びる場合(黒色便)は、胃や小腸での出血が疑われます。ただし、例外や食べ物、薬の摂取も色の変化に影響することがあります。ご自身で血便が確認できるような状態であれば、早めに医療機関を受診するようにしましょう。

血便の発症要因と男女差、年齢差

 血便は年齢や性別に関係なく、誰にでも発生する可能性があります。しかし、年齢や性別によって原因となる病気には一定の傾向があります。成人の場合、大腸内の病気が血便を引き起こすことがあります。大腸ポリープや炎症性腸疾患(クローン病や潰瘍性大腸炎など)が挙げられます。また、大腸がんも血便の一因となることがあります。大腸ポリープや大腸がんは、年齢が上がるにつれてリスクが増加します。そのため、40歳を超えるとは定期的な検診が重要です。
 妊婦の場合は、妊娠中は体内のホルモンバランスが変化し、痔などによる血便のリスクが上がることがあります。子供の場合は感染症や便秘による肛門周囲の裂傷が血便を引き起こすことがあります。
 性別によっては特定の疾患のリスクが異なることがありますが、血便自体は男女ともに発生する可能性があります。病気のリスクを低く保つためには、定期的な健康チェックや適切な食生活を心がけることが重要です。

血尿が出た場合の確認すべき項目

血便が出た場合、以下のポイントを確認しましょう。

 
  • 出血の色や量はどうですか?
    血液の色(明るい赤色か暗い赤色か)、血液が便に混ざっているか、便の表面に付着しているか、出血の量(少量や大量など)
  • 便の形状や硬さはどうですか?
    便の形状や硬さに異常はないか、便が黒く、タール様のものであるかどうか(黒色便は胃や小腸での出血を示す)
  • 痛みや不快感はありますか?
    便意や排便の際に痛みや不快感があるかどうか
  • 他の症状はありますか?
    腹痛、腹部膨満感、嘔吐などの他の症状があるかどうか

血便で疑われる病気

大腸ポリープ 大腸の内壁にできる小さな腫瘍です。一部は良性であり、問題を引き起こすことはありませんが、中には悪性(がん)に進行する可能性もあります。大腸内視鏡検査などで発見され、適切な治療が行われます。
肛門周辺の静脈の腫れによって引き起こされる疾患です。便通の乱れや過度な圧力が原因となることがあります。肛門からの明るい赤色の出血やかゆみ、腫れなどが特徴です。
胃潰瘍 胃の内壁が傷つき、潰瘍(痛みや出血を伴う傷)ができる状態です。胃酸やヘリコバクターピロリ菌の感染などが原因となることがあります。痛みや不快感、時には血便を伴うことがあります。
クローン病 消化管のどこでも炎症を引き起こす炎症性腸疾患です。腹痛、下痢、体重減少などが症状として現れます。炎症が進行すると、血便が見られることもあります。
出血性大腸炎 大腸の炎症によって血便が引き起こされる疾患です。潰瘍性大腸炎やクローン病などが関連しています。下痢や腹痛とともに血便が現れることがあります。

 これらの病気は血便の原因の一部であり、血便が続く場合には医師の診察と適切な検査が必要です。早期の診断と適切な治療が行われれば、多くの場合問題はコントロール可能です。自己診断や自己治療を避け、専門医の指導を受けることが大切です。

次のような場合は早めに受診をしましょう

  • 血便が続く場合
  • 大量の血液が混ざる場合
  • 腹痛や体調不良がある場合
  • 便の形状や色に異常がある場合

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血便のことでお悩みの場合は内科・消化器内科までご相談ください。

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