理事長挨拶
 当法人は昭和47年に51床の病院からスタートし、地域の皆さまとともに歩んでまいりました。現在では、一般急性期病棟52床、地域包括ケア病棟42床、回復期リハビリテーション病棟50床、医療型療養病棟55床を備えたケアミックス型病院を基幹施設とし、介護老人保健施設(定員100名)、サービス付き高齢者向け住宅、訪問看護ステーションなど、医療・介護・福祉が一体となった連携体制を構築しています。
 入江病院では、地域の救急医療を支えるため、救急搬送の積極的な受け入れを続けており、令和6年度にはおよそ1,900件の救急搬送を受け入れました。基幹病院や地域の診療所との連携をさらに深め、急性期から回復期、療養まで切れ目のない医療を提供することで、地域医療への貢献を一層高めています。
 また、2018年より高齢者の複数の慢性疾患に対応する訪問診療を開始し、令和5年4月には在宅療養支援病院として認可を受けました。看護師やケアマネジャーをはじめとする多職種の協働により、緊急往診や看取りにも対応できる体制を整えています。今後も、生活の質を重視した医療・ケアを提供し、ご自宅での安心な療養を支えてまいります。
 介護老人保健施設ゆめさきにおいては、ICTの活用を積極的に進めています。インカムの導入により職員間の情報共有が迅速になり、ノーリフティングケアの推進によって職員の身体的負担が軽減され、利用者様の安心感も高まりました。
 さらに、2025年4月には新たに施設長を迎え、組織体制の刷新を図っています。リフトや眠りスキャン、ピュアットなどの次世代介護機器を導入し、職員の働きやすさと利用者様の満足度の向上を両立させる取り組みを進めています。今後も、「安心・安全・快適」なケアを目指し、地域に信頼される老健施設づくりに努めてまいります。
 2025年には新たに2名の消化器内科医が加わり、より幅広く全身を診ることができる体制が整いました。救急搬送の本格化や高度急性期病院との緊密な連携を通じて、地域の救急医療体制をさらに強化してまいります。
 また、法人全体として電子カルテシステムの刷新やAIの活用を進め、医療DXを推進しています。事務部門を中心にAI導入を進めることで業務効率が向上し、現場職員がより医療・介護の質向上に専念できる環境を整えています。事務部門の効率化は縁の下の力持ちとして法人全体のサービスの質を高める重要な要素であり、今後も地域の皆さまへより良い医療サービスを提供できるよう努めてまいります。
 私たちはこれからも「安心と満足」の医療・介護を提供し、地域の皆さまに信頼される法人であり続けることを目指します。今後とも、社会医療法人松藤会をどうぞよろしくお願い申し上げます。
令和7年10月1日
社会医療法人松藤会 理事長 入江隆三郎




