医師紹介

上田 直樹 × 清水 匡
Special Talk「現場が語るホンネ。」

消化器センター長 上田 直樹 [岡山大学医学部卒業/医学博士取得/日本内科学会認定内科医/日本消化器内視鏡学会/日本消化器病学会/日本肝臓学会/日本医師会認定産業医]
糖尿病内科部長 清水 匡 [島根医科大学(現島根大学)/医学部卒業/医学博士取得/日本糖尿病学会専門医・研修指導医/日本内科学会/日本内分泌学会]

自分の采配で創ってゆける入江病院の面白さ、自由さ

上田先生が入江病院に入職されたのは何年前ですか?

上田「七年前ですね。その頃、入江病院には消化器内科の経験豊富な方が少なくて、外科の先生が兼ねていたような状態でした。私は基礎研究の経験はあったのですが、入江病院では臨床治療もやってほしいと言われて。色々学べるかなと思って入職しました」

清水「たしか上田先生は面接の時、会長(当時院長:以下同様)に『外来に患者が来るかどうかは君の腕にかかっているからね』って言われたんですよね(笑)」

上田「そうです(笑)。医者は常に不足しているから、下手に出る病院が多い中、会長はあえて私に厳しい言葉をかけたんだと思います。だから余計に信用できた、チャレンジしようと思えましたね。実績は自分で作るものだし、そこに挑むことに対してもやる気が起こりました」

清水「私は三年前ですね。当時、会長から『糖尿病外来をはじめたいからウチに来てほしい』と声をかけて頂いて。この地域は患者数に対して糖尿病を診れる医者が少ないんですよ。ずっと糖尿病を診てきて、専門医としてやってみたいという私のニーズと地域性が一致してたんですよね」

上田「私にしても清水先生にしても、入江病院の“ある程度自分の采配で創ってゆける”面白さに惹かれた部分は大きいと思います」

清水「確かに。糖尿病外来に関してもやり方を強制されるわけではなく、“いま現場に必要な医療”を、何より最優先してくれる環境だと感じますね。自由度がすごく高いんですよ」

求められるのは高いコミュニケーション能力

約200床という規模で糖尿病専門外来。清水先生にとってはなかなかチャレンジングだったのでは?

清水「この規模では在り得ないと思いましたね、正直。300床以上の病院なら専門外来は当たり前ですけど。まあだからこそ、大きな仕事を任せてもらえることはチャンスだと思いました」

上田「入江病院にとっても大きな挑戦ですしね。まあそれを清水先生に任せたのは正しい判断ですよ。何しろ糖尿病への想いや愛が半端じゃないですから(笑)」

清水「いや、愛というか(笑)。糖尿病というのは他の病気と違ってちょっと特殊で、その人の生活環境が見えないと治療が難しいんですよ。だから特に、医師に高いコミュニケーション能力が求められるんですよね。その“患者さん一人ひとりの生活環境を慮る”という糖尿病の治療スタンスが、入江病院のスタンスとマッチしてるんです」

上田「そもそも入江病院は地域医療を推進していますから。“地域の人あってこその病院”“地域の人と密接につながる”というテーマは、糖尿病外来のやり方に一致していますね。もちろん糖尿病外来だけではなく、入江病院自体のスタンスに高いコミュニケーション能力は必要でしょう」

垣根のない医局が生む様々なメリット

入江病院にはどんなキャラクターの医師が多いのですか?

清水「みんな温和でやわらかい人ばっかりです(笑)。自ずとそういうキャラクターが集まり、残るんでしょうね。ベテランやコアメンバーはみんなコミュニケーション能力も高いですし」

上田「医局がすでに大広間一室で、部門ごとの縦割りじゃないんですよ。だから医局でコミュニケーションを取れないとかは在り得ない。それは大きなメリットです。自分が担当している患者さんで、他科の専門知識が必要な場合、医局で他科の先生に詳しく教えてもらえますしね」

清水「医師だけじゃなく、他科との垣根がないのは患者さんにとってもメリットなんですよ。患者さんを一つの科(医師)が抱え、その科だけで治療を完結させようという流れがなくなるので。患者さんに、治療の選択肢を増やしてあげられるんですよね」

上田「そうですね。入江病院では人を診る、という部分に重きを置いていますから。医師とはスペシャリスト性が求められる仕事ですが、ここは“患者さんとの密なコミュニケーショ ンで動くこと”の大切さを心から理解できる人が向いていますね」

清水「そう思います。治療や検査ばかりではなく、患者さんとの対話に時間を割いて、その中身を治療につなげてゆけるような環境が整ってます。結局は入江病院の推し進める地域医療の根幹とは、そういった考え方にリンクしているはずですから」